滋賀県より、台風19号にかかる技術情報が入りましたのでご紹介いたします。
毎度のこととなりますが、最新の気象情報を確認のうえ、台風通過中は安全な場所での待機をお願いいたします。
*********************
非常に強い台風19号が10月13日頃に本県に近づく恐れがあります。
農作物等の被害を最小限に抑えるため、万全の対策を講じるよう指導してください。
なお、対策の詳細については、「主要農作物気象災害対策の手引き」「農作物病害虫雑草防除基準」を参照してください。
【大豆】
1.台風通過前の対策
①滞水を避けるとともに、速やかに排水するため排水溝の点検・補修を行い、雨水が確実に排水されるようにする。
2.台風通過後の対策
①停滞水がある場合は、速やかにほ場の排水を行い、停滞水のないようにする。
②植物体が風雨で損傷を受けた場合は、紫斑病等の発生が心配されるので、農薬安全使用基準に従って殺菌剤を散布して予防に努める。
【野菜】
Ⅰ施設野菜(雨よけを含む)
1.台風通過前の対策
①パイプハウスが耐えられるのは風速25m程度(アーチパイプ25mmφ、50cmピッチ、 間口6.0m)で、補強パイプを入れたコンクラハウスでも風速32m程度と考えられる。 内作に影響がなければ、フィルムは除去しておく。内作がある場合はハウスを密閉し、 隙間や破れ、緩みを点検し補修する。(ハウスバンドの締め直し、バンド固定用のパイプや番線、らせん杭の点検、フィルムの補修、ドアの補強等)
②換気扇があるハウスでは、出入口を密閉して換気扇を稼働させて施設内を負圧にする。
③風圧を弱める対策として防風ネットをハウスの軒高と同じか高いくらいに設置する。
④パイプ埋め込み部分が水で緩くならないよう、ハウス周囲の排水溝を点検して手直し する。
⑤強風により、資材・木片・小石等が飛来して被覆資材が破損しないように、施設周辺 を清掃しておく。
⑥生育中の野菜がない簡易パイプハウスなどでは被覆資材を巻き上げて軒の部分にくくり付ける。
⑦鉄道沿線や幹線道路沿いのハウスではフィルム等が飛散し、2次的な大事故の原因とならないように十分に注意する。
2.台風通過後の対策
①速やかに施設内のほ場の排水を行い、停滞水のないようにする。
②吹き返しの風の強さや方向に注意しながら、サイドビニールの巻き上げ・天窓の解放を行って、施設内温度をできるだけ早く降下させる。
③茎葉に付着した泥などは、速やかに水で洗い流し、農薬安全使用基準に従って殺菌剤を散布する。
④野菜や苗等のしおれが甚だしい場合は、寒冷紗やべたがけ資材等を被覆して、高温の場合は植物体温の低下と蒸散の抑制を図る。
⑤茎葉の被害により、細菌病などの病害が発生しやすくなるので被害株や被害葉を除去 し、防除を徹底する。
⑥草勢を回復するため、台風通過後に液肥の葉面散布・追肥を行う。また、土壌表面が固まっている場合は軽く中耕する。
Ⅱ露地野菜
1.台風通過前の対策
①排水溝をさらえるなど排水に努める。また、排水口は必ず作っておく。
②収穫中の野菜は早めの収穫を行う。
③播きつけ直後のものは、種子の露出を防ぐために寒冷紗等で被覆する。
幼苗期のものは、台風前に土寄せや土入れを行って株の揺れを防ぐ。
定植時期のセル苗等は老化しないように液肥を与え、定植を遅らせる。
④ほ場周辺に防風ネットなどを設置する。
2.台風通過後の対策
①速やかにほ場の排水を行い、停滞水のないようにする。
②被覆資材で被覆している場合には、できるだけ早く除去し、付着した泥を水で洗い流し、農薬安全使用基準に従って殺菌剤を散布する。
③風雨で損傷を受けた場合は、農薬安全使用基準に従って殺菌剤を散布して予防に努める。
④株元が露出したり土壌が固まっていたら、天候の回復を待って株元へ土寄せを行い、 畝全面を軽く中耕して通気性をよくする。
⑤豪雨により肥料の流亡が考えられる場合は、速効性の窒素やカリ肥料を追肥する。草勢の回復を図る場合は、薄い液肥の施用や葉面散布が効果的である。
【花き】
1.台風通過前の対策
①施設に対する対策は野菜に準ずる。
②畝の両端の親支柱や中間支柱をしっかり立て直し、中間にクイを入れ補強する。
③ネットは頂点から3分の1程度下がったところで支持する。
④収穫前の小菊等は、早めに収穫する。
2.台風通過後の対策
①速やかに排水を行い、停滞水のないようにする。
②病害が発生しやすくなるので、農薬安全使用基準に従って病害防除を徹底する。
3.小菊の対策
①台風が来る前に固めの切り前で収穫し、常温で水揚げ、保管後に出荷する。
「調整」→「水揚げ」・「常温で良いができるだけ涼しい場所での保管」→「箱詰め前の再度切り戻し」を必ず行う。
②台風が通過するのを待って午前中に収穫し、通常出荷を行う。
風雨による花弁や葉の傷みは、高温、ムレにより症状が重くなるので、収穫後の水揚げや調整作業時には、通常よりばらけさせて取り扱う。ほ場では風の影響を最小限にするため、ネットや支柱の緩みを直す。収穫時に葉や花が濡れているときは扇風機などで乾かし、ムレを防ぐ。
倒伏した小菊はできるだけ早く起こし、土の汚れを取り除き、農薬安全使用基準に従って殺菌剤を散布する。
風雨による花弁や葉の傷みは、高温、ムレにより症状が重くなるので、収穫後の水揚げや調整作業時には、通常よりばらけさせて取り扱う。ほ場では風の影響を最小限にするため、ネットや支柱の緩みを直す。収穫時に葉や花が濡れているときは扇風機などで乾かし、ムレを防ぐ。
倒伏した小菊はできるだけ早く起こし、土の汚れを取り除き、農薬安全使用基準に従って殺菌剤を散布する。
【果樹】
1.台風通過前の対策
①強風程度と果実の成熟程度に応じて、収穫盛期の果実はやや早めの収穫を行う。
②降雨が速やかに排水されるように、排水溝をさらえるなど排水対策を講じる。
③果実の重みで枝折れが心配される場合や品種更新のため高接ぎされたものは、支柱を立てるなどして、枝を誘引・固定しておく。
④棚栽培する果樹は、太い棚線の交差部分に重さ2kg程度の錘をぶら下げ、上下動を少
なくする。棚線や支柱の強度、欠損箇所を確認し、支柱を増やしたり、棚線を張り直して緩みをなくすなど、棚自体を補強する。防風、防虫ネットを設置している園ではネットの結び目等を確認する。
⑤ハウス栽培では、控え線やハウスバンドを締め直しておくとともに、強風時は完全密閉とし、換気扇を作動させてハウス内に負圧をかけ、ビニールのばたつきを少なくする。
⑥ハウスの強度を上回る強風が予想される場合は、天窓やサイドの換気部分を全開にして、ハウスの上部と妻部分のビニールを外すか破り、ハウス本体が倒壊破損しないようにする。
⑦強風により、資材・木片・小石等が飛来して被覆資材が破損しないように、施設周辺を清掃しておく。
2.台風通過後の対策
①降水量が多く、ほ場に長期間停滞している場合は、根の活力低下、枯死を防ぐため、側溝のゴミ、泥の除去、除草を行うなどして水の流れを良くしたり、浅い溝を掘って表面水を園外に排水する。
②落葉や枝葉の損傷が激しい場合は、樹の被害程度に応じた着果量に摘果する。
③倒木した場合は速やかに起こし、支柱などにくくりつける。枝が裂けた場合は傷口を 合わせ結束する。折れた場合は切り戻し、癒合剤を塗布する。
④雨による病気の蔓延や風による樹体の傷口から病気の感染の恐れがあるので、農薬安 全使用基準に従って殺菌剤を散布する。
【茶】
1.台風通過後の対策
①天候が回復した後、防霜ファン、茶工場等の施設や資材の点検および修復を行う。
茶園の見回りにおいても危険な場所には近づかず、特に昨年の台風18号により被害を受けた茶園周辺では、足下等、安全に十分注意し、転落、滑落事故に遭わないよう慎重に行う。
②この時期に、強風を伴う降雨は赤焼病の発生に好適な条件となる。
赤焼病の常発茶園では、感染期の10月中旬~下旬に防除を行う。
【畜産】
1.台風通過前の対策
①畜舎等の施設に雨、風が吹き込まないように、入り口や窓をしっかり閉めておく。
特に前回の台風18号により破損の恐れのあるところは補強しておく。また、吹き込んだ雨で飼料等が濡れないよう畜舎内を整理しておく。
②飛来物による施設等の損傷を防ぐため畜舎周辺の整理に努める。浸水のおそれがある 場合は、堆肥舎に水が流れ込んだり、ふん尿が流れ出さないよう土のうを置く。
③飼料作物の栽培ほ場は、排水を徹底しておく。
2.台風通過後の対策
①畜舎に雨が吹き込んだ場合は、風通しを良くし乾燥に努める。
②飼料作物栽培ほ場は、滞水しないよう速やかに排水を行う。強風等で倒伏し、回復が 見込めない飼料作物は早急に刈り取る。
③稲WCSほ場では、倒伏がひどい場合や泥がついた場合は、収穫を控える。
【獣害対策】
1.台風通過前の対策
①獣害柵は日ごろから破損、倒壊などの早期発見のための見回り活動が大切である。
台風の接近が見込まれるときは事前に獣害柵の周囲を巡回し、飛ばされて施設を損壊させるものがないか、流失した土砂などが柵でせき止められていないかなどを確認し施設とその付近の状況を確認しておく。
台風の接近が見込まれるときは事前に獣害柵の周囲を巡回し、飛ばされて施設を損壊させるものがないか、流失した土砂などが柵でせき止められていないかなどを確認し施設とその付近の状況を確認しておく。
2.台風通過後の対策
①獣害柵の巡回点検を実施し、樹木の倒木による柵の破損・サルの渡り場の発生、土砂などの流失物などによる柵の損壊などを確認し、破損箇所等の修復作業を行う。電気柵では、電圧の低下がないかチェックを行い、電圧低下が確認されれば、再び漏電箇所の巡回点検を実施し、速やかに修復する。
破損個所を長時間放置することは、野生獣が農地に侵入するきっかけを与えることになるので速やかに行う。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
***************
ファーマーズマーケット
***************
破損個所を長時間放置することは、野生獣が農地に侵入するきっかけを与えることになるので速やかに行う。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
本日10/11(土)正午~ KBS京都「夢追人」にて当JA農家さん出演です → KBS京都さんの番組ページ
この秋のイベント情報については → こちら(過去ブログ)もどうぞ
ファーマーズマーケット
「きてか〜な」
近江八幡市多賀町872
県道多賀交差点横にて
9〜18時営業中!(水曜定休日です)
直売所スタンプラリーについてはこちらから → スタンプラリー詳細 (まもなく終了10/15まで)
当JAでお米をお求めの場合・・・→こちら(順次新米販売を開始しています)
直売所スタンプラリーについてはこちらから → スタンプラリー詳細 (まもなく終了10/15まで)
当JAでお米をお求めの場合・・・→こちら(順次新米販売を開始しています)
***************